CPAP治療が可能なおすすめのオンライン診療クリニック10選

CPAP オンライン診療

睡眠時無呼吸症候群の標準治療であるCPAP療法が、今ではオンライン診療で受けられるようになりました。通院の負担なく自宅から専門医の診察を受け、治療機器の処方や調整も可能です。

本記事では、CPAP療法に対応したオンライン診療を提供する全国の厳選クリニック10院を紹介します。オンライン診療のメリットや注意点、CPAP療法の仕組みなどについても詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

目次

オンラインCPAP療法はこんな症状の方に

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は生活の質を著しく低下させる疾患です。大きないびきや睡眠中の呼吸停止を指摘されたことがある方、日中の強い眠気や疲労感に悩まされている方は、この病気の可能性があります。

特に注意したい症状は以下の通りです。

  • 朝起きた時の頭痛や喉の渇き、集中力低下
  • 夜間頻尿や不眠による日常生活への支障
  • いびきの大きさや頻度が増加している

すでにCPAP治療を受けている方も、通院の負担なく専門医の適切な管理を受けられるオンライン診療は大きなメリットといえるでしょう。治療機器の調整相談や使用データの確認なども、自宅にいながら効率的に行えます。

定期的なフォローアップを通じて治療の継続率を高め、SASによる合併症リスクを軽減することができます。専門医との連携を密にすることで、患者さんの睡眠と健康を最適な状態に保つことができるのです。

オンライン診療でCPAP療法をする方法

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の標準治療であるCPAP療法は、定期的な通院による調整や管理が必要です。しかし近年、オンライン診療の普及により、通院の負担なくCPAP療法を継続できるようになりました。自宅にいながら専門医の診察を受け、治療データの確認や機器の調整指導を受けられます。

診断済みの方も、これから検査を希望する方も、オンライン診療を活用することで、より手軽に質の高い治療を継続することが可能です。適切なCPAP管理で、良質な睡眠と健康な毎日を取り戻しましょう。

オンライン診療で受診するメリット

オンラインでのCPAP治療は、従来の通院による治療と比較して多くのメリットがあります。時間や場所の制約から解放され、より快適に継続的な治療を受けることができます。特に忙しい現代人や、通院が困難な方にとって、以下の5つのメリットは治療の質と生活の質を同時に向上させる大きな利点となるでしょう。

スマホなどで簡単に受診できる

オンラインCPAP診療は、お手持ちのスマートフォンやタブレット、パソコンから簡単にアクセスできます。専用アプリをダウンロードするか、ブラウザから医療機関の予約システムにアクセスするだけで診察の予約が完了します。

診察時間になれば、ビデオ通話で医師とつながり、顔を見ながらの診療が可能です。機器の使用状況や違和感、治療効果について相談できるほか、CPAP機器の調整方法も画面越しに直接指導してもらえます。インターネット環境さえあれば、自宅はもちろん、出張先や旅行先からでも受診できる手軽さが魅力です。

待ち時間が短い

通常の外来診療では、予約時間を過ぎても前の患者の診察が長引き、長時間待合室で過ごすことがよくあります。オンラインCPAP診療では、予約時間になると自動的に診察が始まるシステムを採用している医療機関が多く、待ち時間が大幅に短縮されます。また、自宅で待機できるため、待合室での時間を有効活用できるメリットがあります。仕事の合間や家事の隙間時間に受診できるため、時間効率が格段に良くなります。事前に医師のスケジュールを確認できるプラットフォームも増えており、自分の都合に合わせた予約が可能です。

自宅で薬を受け取れる

オンライン診療では、処方された薬を自宅まで配送してもらえるサービスが利用できます。CPAP療法に関連して処方される薬(鼻づまりの緩和剤や補助的な睡眠改善薬など)も、薬局との連携により自宅で受け取れます。処方箋の発行から薬の受け取りまでをオンラインで完結できるため、薬局に並ぶ必要もありません。また、定期的に使用する消耗品(マスクやフィルター、チューブなど)の注文も同時に行える医療機関もあり、一括して配送してもらえる便利さがあります。在宅で完結するため、感染症リスクの軽減にもつながります。

周囲の目を気にしなくて済む

眠時無呼吸症候群やその治療に対して、まだ社会的な認知度が低く、誤解や偏見があることも事実です。オンライン診療なら、医療機関の待合室で他の患者と顔を合わせることなく、プライバシーを守りながら治療を受けられます。特に若年層や社会的立場を気にする方にとって、この点は大きなメリットとなります。また、治療状況や症状について、周囲に聞かれる心配なく医師と率直に相談できるため、より正確な情報提供と適切な治療調整が可能になります。安心して治療に集中できる環境が、治療効果の向上にもつながります。

診療費用が安いことが多い

オンラインCPAP診療は、医療機関の設備費や人件費の削減により、対面診療よりも診療費用が抑えられることが多いです。初診料や再診料が対面診療より安く設定されている医療機関も少なくありません。特に定期的なフォローアップが必要なCPAP療法では、この差額が長期的には大きな経済的メリットとなります。また、通院のための交通費や移動時間のコストが不要になる点も、実質的な費用削減につながります。保険適用の範囲も拡大しており、多くの場合で保険診療として受診できるようになっています。治療の継続性と経済性を両立できる選択肢として注目されています。

一般的なオンライン診療の流れ

オンラインCPAP診療は、睡眠時無呼吸症候群の治療をより身近で継続しやすいものにしています。従来の通院と異なり、自宅にいながら専門医の診察を受け、必要な治療を継続できる便利なサービスです。診断から治療開始、その後のフォローアップまで、オンラインで完結するプロセスを知っておくことで、スムーズに診療を受けることができます。ここでは、初めての方でもわかりやすいよう、一般的なオンライン診療の流れを6つのステップでご紹介します。

STEP

Webで受信日時を予約する

多くの医療機関では24時間予約システムを導入しており、自分の都合の良い日時を選択できます。初診の場合は保険証情報や基本的な問診内容の入力が必要です。

予約完了後はメールやSMSで確認通知が届き、診察当日のアクセス方法や必要な準備について案内されます。スマートフォンやパソコンの操作に不安がある方向けに、電話での予約サポートを提供している医療機関も多くあります。

STEP

受診前に問診表を記入する

診察に先立ち、オンラインフォームで問診表への回答を求められます。

睡眠の質や日中の眠気の程度、生活習慣、既往歴など、CPAP療法の適応判断や治療効果の評価に必要な情報を入力します。すでにCPAP治療中の方は、現在の使用状況や困っている点、機器のデータなども記入します。この問診情報は医師があらかじめ確認するため、限られた診察時間を効率的に使うことができます。詳細な情報提供が適切な治療につながるため、できるだけ正確に記入することが重要です。

STEP

ビデオ通話で診察

予約時間になったら、専用アプリやウェブブラウザから診察用のオンラインルームに入室します。医師とのビデオ通話が始まり、事前の問診内容をもとに詳しく症状や治療状況について質問を受けます。CPAP機器を使用中の方は、機器の使用状況データを医師と共有して分析します。対面診療と同様に、症状の変化や治療に関する疑問点を相談できます。必要に応じてカメラに顔を近づけたり、使用中のCPAPマスクを見せたりして、フィッティングの状態なども確認してもらえます。通信環境が安定した静かな場所で受診すると良いでしょう。

STEP

CPAP療法士と必要事項の確認

医師の診察に続いて、CPAP療法士(臨床工学技士や看護師など)との相談時間が設けられる場合があります。

機器の具体的な使い方や調整方法、マスクの装着のコツなど、技術的なサポートを受けられます。データ解析により、睡眠の質や無呼吸の改善状況を確認し、より効果的な治療のためのアドバイスを受けることができます。長期使用による機器のトラブルや消耗品の交換時期についても相談できるため、治療の継続性と効果を維持するうえで重要なステップです。専門的な立場から具体的なアドバイスがもらえる貴重な機会です。

STEP

CPAPや処方箋・薬を郵送してもらう

診察結果に基づいて、新たに処方されたCPAP機器や調整された設定値のデータ、必要な薬剤などが自宅に配送されます。

処方箋は提携薬局に電子的に送られ、薬の配送手配が行われます。初めてCPAP治療を開始する場合は、機器の選定と基本設定が行われた後、配送されます。マスクやチューブなどの消耗品の交換が必要な場合も同様に手配されます。多くの医療機関では、翌日から数日以内に到着するよう手配してくれるため、治療の中断なく継続することができます。配送状況は追跡番号などで確認できるシステムを導入している場合が多いでしょう。

STEP

診察後にお会計

診療終了後、オンラインでの決済手続きに進みます。

クレジットカード決済やオンライン決済サービス、銀行振込など複数の支払い方法から選択できる医療機関が多いです。保険適用の場合は自己負担分のみの支払いとなります。診療費の明細や領収書はデータで送付され、確定申告などの医療費控除にも利用できます。定期的な診察が必要な場合は、次回の予約案内も同時に行われることが一般的です。支払い完了後、次回診察までの注意点や連絡先情報なども案内され、安心して治療を継続するための体制が整えられています。

CPAPオンライン診療のおすすめクリニック

ここからは、実際にCPAPオンライン診療を行っているおすすめのクリニックを10院紹介します。

森下駅前クリニック

引用元:https://www.morishitaekimae.com/lp/

コスパと利便性の高さ
  • 1日130円からの治療費で、医師による診察とCPAP治療が受けられます。
  • 診療予約からCPAPの受け取り、定期診察まで、すべてオンライン完結(初回フォローのみ対面治療)。
    診察後、CPAPが自宅に直接配送されるため、通院や待ち時間のストレスもゼロ。
診察時間24時間診療予約受付
初診料保険適用
CPAP費用保険適用(1日130円~)
所在地〒135-0004
江東区森下1-16-7 太田ビル1階

睡眠呼吸障害オンライン診療クリニック

引用元:https://sleep2022.jp/index.html#container-clinic

睡眠時無呼吸症候群のオンライン診療専門クリニック
  • 睡眠時無呼吸症候群のオンライン診療を専門とし、在宅での検査や治療をサポートしています。
  • 診療予約から定期診察まで、オンラインで対応
診察時間24時間診療予約受付
初診料保険適用
CPAP費用保険適用
所在地〒113-0033
東京都文京区本郷2丁目4-5-602号

大場内科クリニック

引用元:https://obanaika.com/news/cpap_online-2/

CPAP治療の定期通院がオンライン診療で可能
  • 2024年6月以降、CPAP治療の定期通院がオンライン診療で可能となり、通院の負担を軽減
  • 初回の対面診療後はオンライン診療への切り替えが可能
診察時間平日午前 9:00〜12:30
平日午後 15:00〜18:00
休診日:木曜・土曜午後・日曜・祝日
初診料保険適用
CPAP費用保険適用
所在地〒252-0231
神奈川県相模原市中央区相模原1-2-6 カスミビル相模原1F

Dクリニック東京ウェルネス

引用元:https://www.sleep-clinic.jp/column/401/

オンライン診療でCPAP治療を提供
  • オンライン診療でCPAP治療を提供し、通院の負担を軽減
  • 治療中断のリスクが減少し、CPAP治療の効果を最大限に引き出す
診察時間24時間診療予約受付
初診料3,460円(保険適用・3割負担の場合)
CPAP費用2か月ごとで7,740円(保険適用・3割負担の場合)
所在地〒100-6210
東京都千代田区丸の内1-11-1
パシフィックセンチュリープレイス丸の内10F

ゆうしん内科クリニック

引用元:https://www.ys-med.com/online_shinryo/sas/

オンライン診療でCPAP治療に対応
  • オンライン診療で睡眠時無呼吸症候群の診断とCPAP治療
  • 最新のCPAP機器を使用し、サーバー上で睡眠データを確認できる
診察時間平日午前:9:10~11:45(水:9:10~11:00)
平日午後:14:40~16:45
休診日:水曜午後・土曜・日曜・祝日
初診料保険適用
CPAP費用保険適用
所在地〒064-0920
北海道札幌市中央区南二十条西16丁目2-1

クリニック田島

引用元:https://irohakai.or.jp/

在宅での検査、CPAP治療が可能
  • オンライン診療でCPAP治療を提供し、在宅での検査や治療が可能
診察時間24時間診療予約受付
初診料保険適用
CPAP費用10,200円(保険適用・3割負担の場合)
所在地〒 193-0826
東京都八王子市元八王子町3丁目2263-5

虎ノ門中村クリニック神谷町院

引用元:https://toranyc.com/cpap.html

遠方の方や時間のない方でも受診可能
  • オンライン診療でCPAP療法を提供し、遠方の方や時間のない方でも受診可能
診察時間24時間診療予約可能
初診料保険適用
CPAP費用保険適用
所在地〒105-0001
東京都港区虎ノ門3丁目10−4 虎ノ門ガーデン 103

JapanCPAP

引用元:https://japancpap.com/clinic/

オンライン診療対応のクリニックを紹介してもらえる
  • CPAP機器を取り扱うメーカーです。
  • オンラインでCPAP治療を行うクリニックを紹介してもらえます。
診察時間平日 9:00~19:00
初診料紹介先のクリニックによる
CPAP費用紹介先のクリニックによる
所在地〒924-0865
石川県白山市倉光1丁目152 α101

ながはまクリニック

引用元:https://www.nagahamaclinic.com/

オンラインでのCPAP治療にも対応
  • 対面診療で問題なければオンラインでCPAP治療に切り替えてもらえます。
診察時間平日午前:9:00~13:00
平日午後:15:00~18:00(土曜:14:30~17:00)
休診日:木曜・日曜・祝日
初診料保険適用
CPAP費用4,910円(保険適用・3割負担の場合)
所在地〒892-0844 
鹿児島市山之口町1-7 
南海貿易センタービル3F

スリープレストクリニック幕張

引用元:https://sleeprest.jp/online_sas.html

オンラインでのCPAP治療を提供
  • 睡眠時無呼吸症候群に対して積極的にオンライン診療を提供
診察時間24時間診療予約受付
初診料保険適用
CPAP費用保険適用
所在地〒261-0021
千葉県千葉市美浜区ひび野2-4プレナ幕張5F

おすすめオンラインCPAP診療クリニック一覧

スクロールできます
クリニック名
森下駅前クリニック

睡眠呼吸障害オンライン診療クリニック

大場内科クリニック

Dクリニック東京ウェルネス

ゆうしん内科クリニック

Dクリニック東京ウェルネス

ゆうしん内科クリニック

クリニック田島

虎ノ門中村クリニック
神谷町院

スリープクリニック

スリープレストクリニック
診察時間24時間診療予約受付24時間診療予約受付平日午前 9:00〜12:30
平日午後 15:00〜18:00
休診日:木曜・土曜午後・日曜・祝日
24時間診療予約受付平日午前:9:10~11:45(水:9:10~11:00)
平日午後:14:40~16:45
休診日:水曜午後・土曜・日曜・祝日
平日午前 10:00~13:00
平日午後 14:00~19:00
土曜・祝日 9:00~13:00 14:00~17:00
休診日:月曜・日曜
午前 9:10~11:45
午後 14:40~16:45
休診日: 土曜午後・日曜・祝日
午前 9:00~12:00
午後 14:00~17:00
休診日:木曜・土曜午後・日曜・祝日
平日午前 10:00~13:30(木曜を除く)
平日午後 15:00~20:00(木曜を除く)
木曜午前 10:00~12:30
木曜午後 16:00~20:00
土曜・日曜午前 10:00~13:00
土曜・日曜午後 14:00~19:00
休診日:祝日
平日 10:00~18:00
土曜 10:00~15:00
平日午前 9:30~13:00
平日午後 15:00~18:30
土曜日 9:00~12:00(第2・第4)
休診日:日曜・祝日・第2・第4以外の土曜日・年末年始(12/29~1/3)
初診料保険適用保険適用保険適用3,460円
(保険適用・3割負担の場合)
保険適用¥3,460¥1,500(3割負担の場合)記載なし¥700約9,000円(問診・検査費用込み)¥4,000~
CPAP費用保険適用保険適用保険適用2か月ごとで7,740円
(保険適用・3割負担の場合)
保険適用初診時の簡易検査費用:約4,000円
CPAP治療費用:月約8,000円(2カ月分)
精密検査費用:約3万円〜4万円
※自己負担3割の場合
記載なしオンラインCPAP診療
・3ヶ月:約10,200円(自己負担3割の場合)
システム利用料
・1回あたり800円
記載なしCPAPレンタル費用
・3ヶ月 保険適用 ¥11,050~
・1ヶ月 保険適用 ¥5,000~
・1ヶ月 保険適用外 ¥15,000~
マウスピース作成
・ソムノデント・アヴァント ¥220,000~
システム利用料
CPAP使用者:¥770
CPAP使用者以外:
①睡眠薬以外:¥1,100
②睡眠薬含む:¥1,980
※CPAP使用者でも多剤の方は②
薬が届くまでの時間最短当日発送最短当日発送最短当日発送最短当日発送最短当日発送最短当日発送最短当日発送最短当日発送最短当日発送最短当日発送最短当日発送
所在地〒135-0004
江東区森下1-16-7 太田ビル1階
〒113-0033
東京都文京区本郷2丁目4-5-602号
〒252-0231
神奈川県相模原市中央区相模原1-2-6 カスミビル相模原1F
〒100-6210
東京都千代田区丸の内1-11-1
パシフィックセンチュリープレイス丸の内10F
〒064-0920
北海道札幌市中央区南二十条西16丁目2-1
東京都千代田区丸の内1-11-1 パシフィックセンチュリープレイス丸の内10F北海道札幌市中央区南20条西16丁目2-1東京都八王子市元八王子町3丁目2263-5東京都港区虎ノ門3-10-4 虎ノ門ガーデン103調布院:東京都調布市小島町2-53-1
銀座院:東京都中央区銀座3-8-10 銀座朝日ビル8F
青山院:東京都港区南青山4-2-4 シャトー青山第三1F
三鷹院:東京都武蔵野市御殿山2-21-21 御殿山OHビル3F
札幌院:札幌市中央区大通西15-1-10 ITOメディカルビル札幌2F
千葉県千葉市美浜区ひび野2-4プレナ幕張5F
クリニックHP

オンライン診療とCPAP療法の注意点

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療において、近年オンライン診療の普及とCPAP療法の組み合わせが注目されています。この組み合わせは便利である一方、患者さんが知っておくべき注意点やデメリットも存在します。ここでは、オンライン診療の活用とCPAP療法を受ける際に理解しておきたい重要なポイントを解説しましょう。

オンライン診療のデメリット

オンライン診療は通院の手間を省ける利便性がありますが、対面診療と比較するといくつかの制約があります。特にCPAP療法を開始する際は、以下のデメリットを理解した上で利用を検討しましょう。

診断の精度が下がる可能性

オンライン診療では、医師が画面越しに患者の状態を確認することになるため、対面診療に比べて身体所見の観察が限定的になります。

特に喉の奥や鼻腔の詳細な観察が困難なため、無呼吸の原因となる解剖学的特徴を正確に把握できない場合があります。

通信環境などによる技術的問題

インターネット接続の不安定さやデバイスの不具合により、診療が中断されるリスクがあります。

また、高齢者など技術に不慣れな方にとっては、オンライン診療システムの操作自体がハードルとなる場合もあります。良好な通信環境と適切なデバイスの準備が必要です。

CPAPが届くまでに時間がかかる

オンライン診療で処方されたCPAP機器は、通常郵送で自宅に届けられます。そのため、診断から実際に治療を開始するまでに数日から1週間程度の時間を要することがあります。緊急性の高いケースでは、この待機時間が問題になる可能性があります。

初診は対面診療になることが多い

初診からオンライン診療を受けられない医療機関も多く、最初の受診は対面で行い、その後の経過観察のみオンラインで行うケースがあります。また、重症例や合併症がある場合は、専門医療機関への紹介状が必要になることもあります。

CPAP療法のデメリットと注意点

CPAP療法は睡眠時無呼吸症候群の標準的な治療法として確立されていますが、継続的に使用するには克服すべき様々な問題点があります。効果的な治療のためには、以下のデメリットや注意点を理解しておくことが重要です。

  • 装着の違和感
     マスクを顔に装着するため、最初は不快感や圧迫感を感じやすいです。
  • 使用中の乾燥や鼻詰まり
     気道への空気の流れが直接的であるため、喉や鼻が乾燥しやすく、鼻詰まりを起こす場合もあります。
  • 騒音
     機器の作動音が気になる場合があり、睡眠環境に影響を与えることもあります。
  • 装置のメンテナンスが必要
     定期的な清掃やフィルター交換、マスクの消毒などのメンテナンスが欠かせません。
  • 旅行や外出時の持ち運びが不便
     CPAP機器は一般的に大きいため、旅行や外泊時には持ち運びが難しく、使用をためらう人もいます。
  • 皮膚トラブル
     マスク装着部分の圧迫によって、肌荒れやかぶれが生じる可能性があります。
  • 継続的なコスト負担
     保険適用でも機器レンタル料や消耗品などで月額費用がかかり、負担に感じる場合があります。
  • 医療機器の依存
     CPAPを使用し続けることで、自発的な呼吸リズムが弱くなるリスクがあるとの懸念もあります。
  • 治療の持続が必要
     CPAPは根治治療ではなく、使用を中止すると無呼吸が再発するため、継続が求められます。

オンラインクリニック選びのポイント

睡眠時無呼吸症候群の治療でオンライン診療を利用する場合、適切なクリニック選びが治療の成功に大きく影響します。ただ便利だからという理由だけでなく、以下のポイントを確認して、自分に合ったオンラインクリニックを選ぶことが重要です。

クリニックの専門性を確認する

睡眠時無呼吸症候群の治療に特化したクリニックかどうかを確認しましょう。

医師の経歴や専門分野、診療実績などをホームページで確認することが大切です。特に睡眠専門医や呼吸器専門医が在籍しているクリニックであれば、専門的な知識に基づいた質の高い診療が期待できます。また、取り扱っているCPAP機器の種類や最新機器への対応状況も重要なチェックポイントです。

診療時間や予約の取りやすさ

仕事や生活スタイルに合わせて診療を受けられるかどうかは重要な選択基準です。夜間や週末の診療対応があるか、予約から診察までの待ち時間はどれくらいか、急な体調変化にも対応してくれるかなどを確認しましょう。また、予約システムの使いやすさや変更・キャンセルのしやすさも、長期的に通院する上で重要なポイントになります。

診療内容・料金体系が明確か

初診料、再診料、検査費用、CPAP機器のレンタル料、消耗品の費用など、治療にかかる費用が明確に提示されているかを確認しましょう。追加料金が発生するケースや保険適用の範囲についても事前に把握しておくことが大切です。また、診療内容についても、どのような検査を行い、どのような治療計画を立てるのかが明確に説明されているクリニックを選びましょう。

対応の早さや親切さ

問い合わせへの返答の速さや丁寧さは、そのクリニックの患者対応の質を示す重要な指標です。電話やメールでの問い合わせをしてみて、スタッフの対応を確認するのも良い方法です。また、初めてのオンライン診療でわからないことがあった場合に、丁寧に説明してくれるかどうかも重要です。患者の不安や疑問に寄り添った対応をしてくれるクリニックを選びましょう。

口コミで評判をチェック

実際に利用した患者からの口コミや評判は、クリニック選びの貴重な情報源です。インターネット上の評価サイトやSNSでの評判を確認しましょう。特に、治療の効果や医師の説明のわかりやすさ、スタッフの対応、アフターケアの充実度などについての口コミは参考になります。ただし、個人の主観に基づく意見も多いため、複数の情報源から総合的に判断することが大切です。

そもそもCPAP療法とは?

CPAP療法は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法として広く用いられている治療方法です。

CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)とは「持続陽圧呼吸療法」を意味し、睡眠中に気道が閉塞するのを防ぐために一定の圧力で空気を送り込み、呼吸を正常に保つ治療法です。ここでは、CPAP療法の基本と睡眠時無呼吸症候群の危険性について解説します。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とCPAP療法

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が何度も止まる病気です。主に上気道の閉塞によって起こる閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)が一般的で、日本では約300万人以上の方が罹患していると推定されています。症状としては、大きないびき、日中の強い眠気、起床時の頭痛、集中力低下などが挙げられます。

CPAP療法では、専用のマスクを装着し、小型の送風機から発生する圧力で気道を広げます。これにより、睡眠中に舌や喉の筋肉が弛緩して気道が狭くなっても、空気の圧力で気道を確保することができます。治療を開始すると、多くの患者さんが睡眠の質の向上や日中の眠気の改善、高血圧の改善などの効果を実感します。睡眠中の低酸素状態が解消されることで、長期的には心血管疾患のリスク低減にもつながります。

参照:CPAP(シーパップ)とはどのような治療法ですか?|一般社団法人日本呼吸器学会

睡眠時無呼吸症候群(SAS)を放置するリスク

睡眠時無呼吸症候群を放置すると、短期的には日常生活の質が低下するだけでなく、長期的には深刻な健康上の問題を引き起こす可能性があります。無呼吸により睡眠中に繰り返し酸素濃度が低下すると、体はストレス反応を起こし、様々な器官に悪影響を及ぼします。

具体的なリスクとしては、高血圧や心不全、不整脈などの心血管疾患のリスクが2〜3倍に高まるとされています。また、脳卒中や糖尿病のリスク上昇、うつ病などの精神疾患との関連も指摘されています。さらに、日中の眠気による交通事故や労働災害のリスクも無視できません。

このような深刻なリスクを考えると、症状がある場合は早期に専門医を受診し、適切な検査と治療を受けることが重要です。CPAP療法は、これらのリスクを大幅に軽減できる有効な治療法です。

参照:睡眠時無呼吸症候群(SAS)の主な症状・注意が必要な人|睡眠時無呼吸なおそう.com

まとめ

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は呼吸が何度も止まる深刻な疾患で、放置すると心血管疾患や交通事故リスクが高まります。

CPAP療法は気道に一定の圧力をかけて睡眠中の呼吸を維持する有効な治療法です。近年普及しているオンライン診療では、通院の手間なく自宅で専門医の診察が受けられ、待ち時間の短縮や薬の自宅配送などのメリットがあります。ただし、診断精度の限界や機器配送までの時間など注意点もあるため、専門性や料金体系、対応の早さなどを確認して適切なクリニックを選ぶことが重要です。

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